2004/11/08 卒論指導レジュメ             010104k 石原佳菜子

 

テーマ 化粧品がもたらす社会的影響と課題

 

 このレジュメでは、まだ、具体的な章の名前や、論文のどこに配置するかなどは決まっていないが、今の段階で書きあがっていて、今までのレジュメに載せていない部分を書いていった。

 

『化粧品流通は、商品がメーカーから消費者にわたるまでの経路(流通)によって大きく「制度品」「一般品」(開放流通品)「無店舗販売」(通信販売)「業務用品」に分類される。しかし、消費者ニーズの多様化やライフスタイルの変化、さらに小売店の勢力地図の変化に伴い、1980年代からそれぞれの流通を代表するメーカーが、互いの流通にクロス参入している。』

しかし、どんなに各メーカーが互いの流通に参入しても、この流通の分類がなくなることはないだろう。そこで、化粧品流通の今後の展開を考えてみたい。

そこで、まずは各流通の特徴を細かくみていく。

 

1. 化粧品の流通と今後の展望(仮)

 

1−1 制度品

1−2一般品

1−3無店舗販売(訪問販売)

1−4無店舗販売(通信販売)

1−5業務用品

 

1−6 今後の展望

 以上で述べてきたように、化粧品流通は、制度品=カウンセリング商品、一般品=セルフ商品、訪問販売品、通販品と明確に線引きされて発展してきたが、現在は販売チャネルのボーダレス化が進みつつある。そして、これからもこの動きはますます強くなっていくだろう。しかし、例えば、制度品メーカーは、一般品用の別会社を作り対処しているように、この流通の分類をなくす事はできないと考えられる。そこで、今後、各販売チャネルでメーカーが生き残っていくために必要なことは何かと考えてみた。

 

1−6−1制度品の展望

今まで高級なイメージのあった制度品メーカーが、一般品流通に参入したことにより、量販店やドラッグストアで手軽に低価格で購入できるようになった。つまり量販店やドラッグストアで実際に扱う商品と、デパート等のカウンターで扱う商品の差が小さくなっている、ともいえるだろう。最近では、一般流通品(セルフ商品)を扱うドラッグストアなどにも、各メーカーの美容部員が配置されている場合もある。このような状況で制度品が生き残るためには、その二つの商品の差別化を図る必要があるだろう。

まずは、制度品ならではの特徴をもっとアピールする必要がある。例えば、美容部員が直接接客できるメリットを生かし、カウンターで商品を試すことができるだけでなく、基礎化粧品のような商品を使った本格的なケアをして、その後にファンデーションや口紅など、メイクアップ商品を試してもらえるようにするという方法があるだろう。

また、化粧講座などを開くのも有効だろう。商品を買う予定のなかった消費者に対し、まずは気軽にカウンターによってもらう必要がある。そこで定期的に化粧講座などを開き、カウンターに立ち寄りやすい雰囲気を作るべきだろう。しかし、これらのサービスを提供するには、多額の費用がかかってしまうので、消費者組織に入っている消費者限定のサービスとして行うなど、制度品メーカーならではの特徴を生かした、付加価値をつけることにも意味があるだろう。

 

1−6−2 一般品(セルフ商品)の展望

 制度品に比べ、商品の売上や化粧品業界全体の売上に占める割合が大きくなってきている一般品だが、一般品の単価は制度品に比べ低いことが多いので、全他の売上を伸ばすことが難しくなってくる。

今までの一般品ユーザーは年齢層が低いと考えられていたが、一般品を扱う販売チャネルが多くなってきていることから、ユーザーの年齢層は広くなってきているといえる。すると、ただ、制度品より低価格というだけでは太刀打ちできなくなる。そこで、各メーカーに必要なことは、ターゲットとする消費者を絞ることが重要だ。中学生・高校生など10代の消費者にターゲットを絞れば、基礎化粧品よりも、メークアップ用の化粧品、特にマスカラやアイライン、グロスなど、デザイン性に富んで、低価格な商品が求められる。 

 逆に、40代〜50代以上の消費者をターゲットにしたら、基礎化粧品の精度を高めた商品が求められるだろう。20代から30代の消費者をターゲットにすると、上の二つの両方を備える必要がある。

このように、ターゲットを絞ることで、一般品メーカーオリジナルの商品に付加価値が生まれ、固定のユーザーを獲得できると考えられる。

 

1−6−3 訪問販売の展望

 販売員が直接消費者に販売するこの訪問販売の形態は、女性の在宅率の低下などにより、売上が落ち込んでいる。

 

(この節に関して、後日ポーラの社員の方にインタビューさせていただくので、そのあとでポーラの例を挙げ、詳しく書く予定。)

 

1−6−4通信販売の展望

 化粧品業界で通信販売の売上は伸びつづけている。そこで、制度品メーカーや訪問販売メーカーも、独自の通信販売用ブランドをつくり対応している。また通信販売で売上を上げているメーカーは、デパートなどの中に店舗を展開している。

そこでこれら通信販売の分野がより発展していくために必要なものを考えた。化粧品の通信販売はインターネット・はがき・電話などさまざまな媒体から利用できる。そのメリットを生かせば、店舗を持つことができない小さな化粧品メーカーにもチャンスが開けたことになる。さまざまなメーカーが参入し、メーカー同士の競争が生まれれば、質のよい商品が消費者に届きやすくなるだろう。

 

1−6−5流通システムの新しい動き

化粧品メーカーだけで動くのではなく、異分野のメーカーと手を組み、新しい流通の形を生み出しているメーカーもある。

PGグループのマックスファクターと三越の例を挙げる。

通産省の98年度第3次補正予算で、「消費者起点サプライチェーン推進開発実証事業」(スピードプロジェクト=Supply Chain Management Promotion and Efficient Distribution system)の公募があった際、両者が共同で取り組む「百貨店におけるコラボレーション型サプライチェーン・マネジメントシステムの開発と実証実験」が選定され、プロジェクトがスタートした。このプロジェクトでは、主な特徴が3つある。1つは、取扱商品の商談から決済までのやりとりをすべて電子化し、ペーパーレスで行うEDI[1]。2つ目は、メーカーから店舗に商品が届くまでに何度も重複して行われていた検品を一度だけにすること。3つ目は納品伝票の廃止だ。メーカーと店舗が協力することにより、無駄な時間と費用を削減し、スムーズな流通を目指している。



[1] 電子データ交換